友情とか絆とかそんな面倒なものは抜きにして、ひたすら楽しさだけを求める為に、チーム・グレ☆グレを結成したつもりだった。
チームに対して思い入れがあるかなんて重要じゃない。
メンバーのひとりであったホムラのように、他に夢中になっているものがあって、その息抜きに活動して、飽きたら立ち去る。見送る側のドールが特に悲しんだりしなくても、それが普通。
の、はずだった。
なのに、メンバーがひとり欠けるたび、気が付いたら他の誰かと集まったり、そのドールについて話したりしていた。そんなことをしても戻ってこないのに。
最近、ひとりでいる時にふと考える。
もしも明日、チームの誰かの人格コアが破壊されて、全然別の性格になってしまっていたら。 そして、すぐに考えるのをやめる。
慣れたつもりだったのにな。ガーデンにいればまぁ、そんなこともあるさ、と。
でも、誰かと過ごす時間が特別なものになればなるほど、「昨日と同じ明日が来るとは限らない」…そんなごく当たり前で、だからこそ楽しみであったことが、恐怖に変わる。
こんなに気が重くなるなら、仲間なんて集めなきゃよかったのかな。
いつ失ってもおかしくないものを、求める方がバカだったのかな。
いつ失っても、おかしくないものを………。
ひとりで居ても、楽しめる娯楽はある。
歌ったり、躍ったり、寒くなればスケートをしたり、暑い日には海に行ったり。いつの間にか「生えてきた」場所の探索もまだまだできていない…
だけど……
学園祭、PGP、バケモノの討伐……様々なできごとを通して、ひとりだけではできない楽しみがあると知ってしまった。
誰もが皆、自分の思い通りに動くわけじゃない。だからこそ燃える。
ひどりの力では限界があることを成し遂げられる…と、すっかり味をしめてしまった。
寄ってくるドールは全員手駒で使い捨て。そんな「魔王」に成り下がろうと思っていたのに、こんなんじゃできるはずもなく。
他人をよく理解することもできなければ、全てを見放す魔王にもなれない。
……なんて中途半端なんだろう。
だから、チームを棄てた。
身勝手なのは自分が一番理解してる。それでいい。
ガーデンの廊下に書きなぐった落書きも、流石にもう消えてると思うけど、犯人捜しに乗り出すドールもきっといる。そんなタイミングでワンズの森に逃げたら、独りよがり、卑怯者と思われて仕方ないだろう。
さっさと嫌えばいい。
……嫌ってほしい。
ボクの中では……あの落書きが、チームの『最終ミッション』だったんだから。
…最終ミッション、か。
そういえば、あれも…この森だったな。 一年前、ここで……。
Diary081「”最終ミッション"」
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