≪2月16日のできごと≫
休校中で授業がないので、センパイ達と校内見学をしたことを報告書に書きます!
センパイたちみ~んなやさしくて、とっても楽しかったです!
「うわぁ~~!みんないつもここで授業受けてるんですね~~!」
校舎の玄関いっぱいに声を響かせるボクの付き添いをしてくれたドールは…
「そうだね、普段はこの校舎で授業を受けているよ」
同じクラスコードで、入学早々既にたくさんお世話になっている、白い髪も雰囲気もふわふわ癒し枠・ククツミセンパイ!
そもそもこの校内見学も、寮の部屋が決まってなかったボクに自分のお部屋を貸してくれた(といっても次の日には自室が決まったので、一晩で済んだけど!)お礼を言いに行ったときに、センパイが提案してくれたんです。
「……とは言っても、雪のせいで休校中だからね。今いるのは寮の生徒くらいじゃないかな」
休校中というだけあって、校舎の中はガラ~ンとしていて…夜に来た方が不気味さが足されてスリリングだったかも!
センパイによると、特定の時期にはカボチャのオバケが出たらしいです!
会いたかった~!カボチャの部分は食べられるのかな?
「さてと。玄関の目の前がイエロークラスのロッカールームだよ。
荷物が多い時はここを使ってね」
雪だらけの靴を上履きに履き替えたら、まずは玄関に掲示されているフロアマップを見ながら教室の位置を確認。
休校中でも、道具さえ持ちださなければ教室は自由に使って良いことも教えてもらったので、個人的にも遊びに来ようかな!
マップを見て一番目を引いたのは、二階建ての図書室です。
ボク、本を読むのはキライじゃないけどとにかくじっとしていたり、静かにするのがニガテなのに…
どうして二階まで必要なの!?
もう、こんなに広い図書室で思いつく「やること」といったら…
「かくれんぼがはかどりそ~う!」
真っ先に出た感想がこれでしたっ☆
「かくれんぼは……。
図書室で遊ぶと、図書委員の子たちが黙ってないんじゃないかな……」
図書室でかくれんぼをする夢は二秒で潰えました(しょんもり)。
図書委員サンってどんな人なんだろ…こわいのかなぁ?
「それに今は……」
「……今は?」
「今は、入れないよ。というより……
正式な手順を踏まずに入っちゃダメだよ、かな」
ククツミセンパイがどうしてここで曇り顔になったのか、この時点ではわからなかったうえに「……気をつけてね」なんて念を押される始末。
も~~!
気を付けるどころか気になっちゃいますよ~!
でもなんだか、それ以上はお話したくなさそうだったのでここは一歩引きさがることに。
*
職員室、家庭科室、保健室…授業でつかう教室から、困ったときの便利部屋まで、時に雑談も挟みながらとっても丁寧に案内してもらいました!
ククツミセンパイは、第一印象では「おっとりさっぱり系なドール」だったんですが、意外と一度考え始めるとのめりこんじゃう一面もあるみたいで、かわいいなって思いました!あれ?これは報告する内容と関係ないかな?(笑)
一階の見学ツアーが終わり、二階の階段をのぼりきったところで、なんとクラスコード・グリーンのドールとバッタリ!
「おはようございまーす!…えぇっと…」
第一印象大事!と元気よく挨拶をしようとしたものの……黄色いツノに少し濃いピンク色の髪……ボクの記憶が正しければはじめましてのセンパイでお名前がわからなくて………うーん、こりゃ80点の挨拶だなぁ。
「わぁっ」
声が大きかったからか、いきなりすぎたからか、お相手にもびっくりさせちゃいました…
「あっ!ククツミさんおはよー!えっと一緒にいる子は?」
「……えぇと。メロディアくん、おはよ。こっちは体験入学中のカガリくんだよ」
ククツミセンパイとのやりとりで、このお姉さんドール(と勝手にイメージしていました!)は『メロディア』という名前だとわかりました。
しかも!話を聞いていくとメロディアセンパイは園芸委員!
ちょうどククツミセンパイと階段をのぼりながら、ボクと同じ園芸委員のセンパイにも会えたらいいなぁ、なんて話していたところだったから、まさにグッドタイミング!
メロディアセンパイも交えて、校内ツアーは二階へと突入~!
*
二階には音楽室、美術室、図工室と、芸術関係のお勉強や作業に使う教室が多いから、恐らくボクは一階より二階の使用頻度が高いかな~、なんて考えたりしながら、園芸・美化用具室へと歩を進めます。
ホントは音楽室も探検してみたかったけど、折角園芸委員さんと会えたんだし、好きに入れるならいつでも来れるから後回しでいーや!ってことで!
「それでそれで、園芸委員ってどんなことをするんですか?」
「基本的に花壇の雑草をとったり、水やりをしたりかな」
狂暴で巨大な害虫を魔法で駆除!みたいなのをちょっと期待してたんだけど、メロディアセンパイの口から出てきたのは、だいたい「園芸委員」という文字から想像できる内容でした。
ムシもちっちゃいのがたま~に出るぐらいだそうで、ちょっとがっかりかも~。お花を見るのは嫌いじゃないんだけど。
でも、ちっちゃいムシに驚いちゃうメロディアセンパイのカワイイところがワンチャン見れるかな!?…とも思ったけど、センパイは見慣れたムシだったらへーきらしい…ちぇ。
*
「うへ~…この土重そうですね…」
遂に園芸・美化用具室の中に足を踏み入れたボク!
中にはジョウロとスコップと…あとは美化委員さんが使うあれそれが。
う~~ん…これといって関心のあるものは見当たらず、精一杯ひねり出した感想がコレ。
「浮遊魔法でなんとかならないのかな~…」
「魔法は昼間は決まった場所以外使っちゃいけないから、他のドールと協力して持っていくよ」
「うわ、そうだった…」
軽い気持ちでラクをしようとすると校則に触れることを再確認。
「所属してる委員会に関わる道具は、ここから使っていいけど、共有物だから壊さないでね」
更にクギを刺されちゃいました…ガーデンの生徒サンたちって、もしかしてマジメなコが多いのかな…?
とまぁ、こんな感じで用具室の見学は無事終了!
う~ん、魔力で動く狂暴な害虫用の武器とか駆除剤の存在をまだあきらめてはいなかったんだけど…な~んにもありませんでした。
自分が使う教室じゃないし、備品もたくさんあるから入るのに気が引けたらしく、廊下で待機して貰っていたククツミセンパイに、思わず正直に
「ん~、園芸委員は結構ジミな仕事っぽいですね!」
と言ってしまったのでした☆
……でもこのあと!そんな「狂暴な害虫」以上にすごいものの存在を、ボクは知ることになるのです!
この続きは、また次の提出の時に!
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