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ガーデンでの生活を記録したり、報告書をボク用にまとめたり。
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    空虚

    (カガリには見えない文字で書かれている)
    ※精神的に不快になる描写があります






    夢の中で ひとつ 
    またひとつ 
    消えていく。

    話し声が消える。
    教室の扉が消える。
    1日経つごとに 消える。
    図書室の扉が消える。
    消える。
    消える。
    消える。

    ここはどこだろう?
    避難所に使っていた美術館?
    あそこも白い壁と床があるだけでつまらない場所だった。
    でも…ここはそれよりも空虚で
    もう、どこと呼ぶべきかさえわからない。

    なにもない。
    なにもない。

    なにもない場所にずっと佇む。
    歩くことも
    走ることも
    歌うことも
    喚くことも
    疲れることさえ許されない。

    不快な暑さ。
    気持ち悪い。
    気持ち悪い。

    30分
    1時間
    5時間
    1日
    3日
    1週間

    これは…
    多分、夢。
    夢……だと思う。

    醒めることも許されない。
    醒め方を思い出せない。
    醒めるってなんだっけ。
    これは、夢だったっけ。

    ……

    やっと、目が覚めた。
    見慣れた部屋の、見慣れた天井へ還る。
    相変わらず、夜の真ん中。
    ボクの世界に色が戻る。
    でも…
    一週間前に消えた魔法が戻らない。
    数日前から味がわからない。
    あれ、 これは 夢、だったっけ。
    どっちが
    こっちが
    現実、いや夢……

    どっちだったっけ。

    外が明るくなってきた。
    ボクは両頬を力いっぱい叩く。
    ピリピリという痛みと、 頬の上で弾む四分音符が二つを感じる。
    朝日が綺麗。
    カーテンの色が可愛い。お気に入り。

    「おはよう、マンジくん」
    「おはよう、うーちゃん」

    まじゅうのキーホルダーと、うさぎのぬいぐるみ。
    ともだちに、挨拶。

    『おはようカガリ。夕べも散々だったな』
    「うん、ほんとにね。でもあとちょっとだから」

    ボクは自分の喉でまじゅうの声、カガリの声をつくり
    『いつも通り』を取り戻す。
    大丈夫。また楽しいことを探しに行こう。

    ……ああ、今日も眠いな。
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