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ガーデンでの生活を記録したり、報告書をボク用にまとめたり。
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    おてがみ

    (日記の冒頭に貼り付けられている紙には、カガリとは別の字でこう書かれてある)

    『グロウです。おはようございます。
    最後だったのでお話したかったんですが、
    もうすぐ日付けが変わる時間なので寝てしまっていますよね。
    カガリさんのこと、見守ってくれる生徒達がいるのであまり心配はしていません。
    これからもキミらしく過ごしてください。
    折り鶴は生徒全員に渡しているものです。
    良ければ受け取ってください。

    それでは、また』






    グロウ先生へ

    お手紙読みました。
    お返事しているつもりで、言いたい事を日記に書きます。



    アナタは最低でした。

    生徒のメンタルケアの為に導入された教育実習生と言っておきながら生徒に面倒を見られている場面をよく見かけたし、
    平和に仲良く過ごせだなんてありきたりな説教をかますわりには
    いざ誰かがひどい目にあった時決まってその場にいない。
    あまりに中途半端。

    おまけに
    先生が去った翌日に現れたマギアビーストに
    先生の遺志がやどっているとかいないとか…
    もし仮にそうだとしたら
    平穏を、日常を、生き物の命を奪い…でもドールには一切手を出さない。
    もう誰彼構わず襲い掛かればいいのにそうやってまた中途半端な優しさ?を見せるから
    つっつき甲斐もないし、かえってみんなの気持ちが沈んでる。

    これがメンタルケアの先生のやることなら、とんだお笑い草だ。

    だから、やっぱりアナタは最低だったと思います。

    でも、先生のことは嫌いじゃなかったです。
    踏み込んだり、説教したり、心配したり。嫌なところもあったけど、
    先生ってそういうものだよね?
    ふよふよしてる四角いぺったんこよりずーっと『先生』してた。

    いなくなる前日の夜 先生は寂しかったの?
    本物の教師生活を夢見てたの?
    それとも、処分されるってわかってたの?
    もう聞けないけど。

    とにかく夜遅くに一人一人のお部屋まわってたんでしょ。
    次の日のこともあるだろうから、さんざんアナタのことバカにして、
    あの日も寝落ちしてたボクのところにまでプレゼントを置いていくことなかったのに。

    どんな生徒でも放っておけないところが『先生』だよね。

    「キミは誰かが傷付いても、誰かが死んでしまっても、何とも思わないんですか」

    またガーデンは唐突に「誰かの楽しみ」を奪う。今度はなにが都合悪かったの? 憤って、うっかり校則破ってビーストに会いに行ったりしちゃったけど… それから何日か経って出撃した時には…もう思うことはなかったかな。
    これが答え。

    先生との思い出をたくさん持っているドールは、そのぶんビーストを鎮めるのに貢献できたみたいだけど
    ボクが持っているのは……もう使い物にならない、ひとつだけ。
    ボクが先生を「大切」だと、先生のいう「仲良し」だと呼べるほどには育たなかった、
    使い物にならない思い出のように虚しく残った、ひとつだけ。

    「キミの考え方が間違っているとは言いません。でもキミのその考え方は寂しいと思います」
    「いつか、キミの価値観がひっくり返される日が来ると思います」

    3月、かみさまが化け物になった日
    4月、ドールがふたり、いなくなった日
    5月、入学した時から一緒だったはずの先生がいなくなった日
    6月、知っている誰かかもしれないビーストと対峙した日

    思うところが全くなかったわけじゃないけど、
    皆のような気持ちになれないのは…
    周りのドールの役に立つことを考えて行動しても…
    結局、面白いと思えなくなってきたのは…
    先生が大切にならなかったのは…

    ボクの考え方が寂しいからですか?
    ボクの価値観がみんなと比べてひっくりかえっているからですか?
    じゃあ、先生にとって大切ってなんですか?

    仲良しって… 友達ってなんですか?

    やっとボクは燃える話に繋がりそうな疑問を思い浮かんだのに
    それをぶつけたい時に、なんで先生はそこにいないんですか?



    最低なのは、ボクの方ですか?



    Diary015「おてがみ」
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