…でも…今演劇部員はメロディアちゃんだけ。
部活に入るからには…って決死の覚悟で図書室に行って(静かな場所が壊滅的に無理なので…)
満身創痍(静寂という化け物にやられました)で借りてきた演劇の本を、睡魔と戦いながら読んでいても、舞台役者…『キャスト』の人数が多くて、今のままじゃ公演どころじゃない現実を突き付けられます。
そこで!
部員が増えた時にすぐにキャスト決めからスタートできるよう、演劇の土台となる『台本』を書く練習からはじめてみることにしました!
*
早速書き上げた第一作目を、所属歴の長いメロディアちゃんに見て貰いました。
どんな作品を書いたか、あらすじを載せておきますね!
『最強プリンセス☆』
昔々あるところに、お城がありました。 お城には美しい姫がおりましたが、ある日突然モンスターにさらわれてしまい 下半身がニラになる呪いをかけられてしまいます。
王様はひとりの若者にモンスターを討伐するよう命じますが、 見返りや支給品がショボかったので断わられてしまいます。
仕方がないので王様が行くことになりましたが、 モンスターの手下によって道中に食べようと思っていたお弁当に毒を盛られ お腹が痛くなってしまいます。 最終的に待ちくたびれたお姫様がモンスターをぶっころして、一件落着!
「…台本の形式としては間違ってないけど…」
桃をもうひとまわりピンクにしたような髪に、二本のちっちゃいツノを生やしたメロディアちゃんは、ボクの期待の一作目を読んで難しい顔をしています。面白すぎてどう言葉にしたらいいかわからないのか、それとも考察を楽しんでいるのでしょうか!
「率直に聞くけど…どこが面白いの?これ」
んんんんん予想外の答え!
「一難去ってまた一難!様々な試練が襲い掛かるってところがいいでしょ!」
ただ単に悪いモンスターをやっつけた!めでたしめでたし!って終わるのはつまらない。 勇者が悪い魔物を倒すなんて、結構王道な物語だもんね。読書家じゃなくてもそれはわかる! だから、勇者もいない、王様もやられちゃった、どうしよう!?というハラハラ感を出しつつ、最後には意外なコがモンスターにトドメを刺す!みたいな展開が絶妙に面白いと思ったんだけどなぁ…
メロディアちゃん的には「イマイチハラハラしない」だそう。
「それに最後の展開、結末思いつかなくて無理やり終わらせたでしょ」
ギクー。
うーん。イタいところを突いてくる。流石、ドールライフにおいても、部活においてもセンパイなメロディアちゃん。よくわかってるなぁ。 正直だいたいの流れとラストの展開しか決めてなくて、その間の繋ぎ考えるのめんどくさくなっちゃったんですよねぇ…
「そもそも下半身がニラって何…?」
「ちょっと独特な発想を入れてみました」
別にニラじゃなくてもよかったんですけどね!バスタオル、とかでも全然。
「独特な発想って考え方は悪くないけど、これじゃ共感できないというか…
架空のお話じゃなくて、まずは実際にカガリさんが経験したことの中で インパクトが強かったことを台本に起こしてみたらどう?」
うわーー!!メロディアちゃんのアドバイスに目からウロコ!
ボクが読んだ演劇の本がたまたま「架空のできごと」だったから、てっきり作り話じゃないとダメなのかなっていう先入観に捕らわれて…ああっ!捕らわれていたのはプリンセスじゃなくてボクだった~~!!実際に起きたことなら、「ここの展開が思いつかない」なんて事故は起きないし、インパクトが強かったことを書くんだから面白いに決まってる!
貰ったアドバイスをしっかり受け止めて、見違えるほどの第二作目を執筆することをかた~く決意した、4月のある日の報告書でした!
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